僕は基本、ソロツーリング派(ボッチで寂しく川下り)だ。
でもそんな孤独な男にも、ついに仲間が出来たのだ!
その男こそ、この記事で「陰毛のような髪の毛」を堂々と披露したムハンマドO、その人である。
ムハンマドOという男
ムハンマドO(オー)は、れっきとした日本人だ。しかし10数年前に彼を初めて見たとき、
「どうしてアラブ人がこんな田舎に?」と思ったほど、日本人離れをした風貌をしていた。
しかも恐ろしくイケメン。
いまだかつて、ムハンマドOほどのイケメンに会った事のない僕は、たちまち彼の持つアラビアンな雰囲気のトリコになった。
大げさじゃなく、イケメンすぎて国外追放になったアラブの彼にクリソツなのだ。
というわけで、彼のニックネームは必然的にアラブの王子を象徴する名前である「ムハンマド」を冠し、ムハンマドO(オー)となったのだ。
石油を売り付けに来たアラブの王子のように見せかけているが、その実態はイチジクなどの新鮮フルーツを育て、大規模農園を経営する敏腕農園主。また、過疎対策や地域発展のための活動にその身を捧げる熱血漢でもある。
(ここまで持ち上げておけば、これから先、おちょくった記事を書いても怒られることはないだろう。なんせ奴はこのブログの読者でもあるのだ)
その敏腕農園主であり、かつアラブの石油王でもある彼が、ついに我が仲間となり「カヌー同好会」を立ち上げることになったのだ。(たった二人だけど)
今回は、そのカヌー同好会の記念すべき第1回目のリバーツーリングの模様をお届けしよう。
と言っても、日帰りツーリングだが・・
舞台は和歌山が誇る清流カヌーのステージ「古座川」。
無駄にムハンマドO関連の内容が多くなるので「前編・中編・後編」の3部構成でお送りする大作だ。
そうだ、カヤック、買おう
2018年5月にパックラフトを個人輸入し、川下りデビューを果たした僕は、事あるごとに友人たちに清流リバーツーリングの素晴らしさを語り、「仲間に入らないか」と勧誘を繰り返していた。
多くは「川下るだけって、何が楽しいの?」という反応だったのだが、そんな中
え?なに?なに?
カヌー?めっちゃ面白そう!
俺もやる!カヌー買いに行く!!
と、こっちが引くくらいの好反応を見せたのが、ムハンマドOだったのだ。
彼は石油を高値で売り付けにきた悪どいアラブ人のように見えるが、実際はすごくピュアな心の持ち主で、男のロマンを愛するナイスアラビアンな漢なのだ。
そんなこんなで、「カヌー買う!」とトントン拍子に話は進んでいった。
そこで僕もいろいろ調べたところ、コストコに25,000円くらいのインフレータブルカヤックが売っているとの情報をゲット。
え?なに?なに?
コストコのカヤック?めっちゃ安いやん!
俺も買う!明日買いに行く!!
行動力が半端ないムハンマドOは、早速コストコに繰り出してカヤックをゲットして来たのだ。
そうして手に入れたカヤックがこれ↓
INTEXの2人用インフレータブルカヤック、EXCURSION PROだ。
持ち運びや収納に便利なので、最近増えている。別名「ダッキー」とも呼ばれる。
僕のアルパカラフトが950ドル(10万円超え)したのに、このインフレータブルカヤックはなんと25,000円。
あまりの安さに「へっ、どうせ安かろう悪かろうだろ」とひねくれた目で見ていたが、実際に目にするとすごくしっかりした作りのカヤックで、浮力もあるしコスパの高い良いカヤックだった。
インフレータブルカヤックも10万円や20万円くらいするものが多い中、めっちゃコスパに優れたカヤックなのだ。まずはこのカヤックで、ムハンマドOの川童貞を卒業してもらおう。
完璧なる2人川下り計画
僕のソロツーリングの相棒は、折り畳み自転車だ。
これをゴール地点にデポしておき、スタートまで車で。そして川を下り終えると自転車に乗って、スタート地点まで戻るということをしている。
これが地味にしんどくて、しかも帰りが上り坂というケースが多く、ソロツーリングで一番しんどい作業だったりする。
しかし2人なら、こんな辛い思いをしなくても良い。
車2台で行き、ゴール地点に車を置いておけば、辛くてしんどい自転車回送は必要なくなるのだ。
ということで僕は、初めての2人カヌーツーリングを失敗しないために綿密な計画を立てた。
ムハンマドOにとって初めてのカヌー。しかも舞台は古座川だ。
僕なんか、パックラフトデビューが紀の川だったので、いきなり古座川を下るという生意気なアラブ王子にちょっと嫉妬していたのだが、せっかくなら絶景を愛でながら気持ちよくスタートする方が良いってことで、一枚岩からスタートすることにした。
ゴールはゆっくり遊びながら下っても余裕を持てるように、少女峰の向かいにある「月野瀬河原」に設定。
月野瀬河原には綺麗なトイレと駐車場があり、車を停めるのに好都合だ。
こうして僕の「完璧」とも言える川下り計画が立案された。
そして川下り当日の2019年5月12日、ついにカヌー同好会が始動したのである。
朝5時半に出発し、車2台で2時間以上かけて月野瀬河原に到着。
そこで僕の車を置いて、友人車に乗ってウキウキと一枚岩の道の駅に向かったのだった。
まさかこの後、大惨事が待ち構えてるとは思いもしないで・・・
ということで、中編に続きます。
今回の記事はムハンマドOが主役の、読者にとって実に無駄な回になってしまった。
古座川の川下りレポを期待してた読者の期待を見事に裏切り、アラブと石油まみれの記事になってしまったことを反省します。
次回こそ、古座川リバーツーリングの素晴らしい世界をお見せできるように頑張るのだ!
ということで、古座川リバーツーリング紀行【中編】をどうぞ。
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