平日の大塔川パックラフト1日旅。和歌山清流コンテスト優勝か!?

大塔川の清流川下り体験記

あなたもそうだと思うんだけど、「どうしても清流に行きたい!清流を漂いたい!」と急に思う時ってあるよね?

え? ない? 僕だけなのか・・・

ということで2020年9月18日。
和田川・赤木川と並び称される清流、大塔川に行ってきたのでその模様をお届けする。
今回は「和歌山清流コンテスト」の優勝者を決定するという、非常に困難なミッションを己に課しての、パックラフト1日旅だ。

では行ってみよう!

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雨のち曇りの平日ダウンリバー

仕事の都合で、急に9月18日(金)にポッカリ休みを取れることになった。
家に居場所がないので、こうなったら川に行くしかない!

でも前日にどこの川に行くのか決められず、

まあいいか、明日の朝起きた時のフィーリングで決めよう

といつものように緻密かつ万全のプランニングで望むことにした。

で、18日の早朝、起きた瞬間に「どうしても清流に行きたい!清流を漂いたい!」となり、「そうだ!大塔川だ!」と一路川湯温泉方面へ向かうことにしたのだ。

大塔川は、熊野川の支流の一つで、大塔山(標高1122m)を源とし、田辺市本宮町を流れる川だ。
下流には「千人風呂」で有名な川湯温泉があり、カヤックやパックラフトで川湯温泉にそのまま行けるという、他の川にはない魅力がある。

当日の天気予報は、あいにくの「曇り時々雨」。
奈良県五條市から新宮市に至る、国道168号(通称:五新線)を走っている時から雨が降ってきた。

「今日は無理かも・・・」

と思いつつ、朝9時ごろに大塔川のゴール地点(老人ホーム近辺)に到着。

大塔川

小雨が降る中の悪条件だけど、それでもやっぱ清流だわ。

ちょっと悩んだんだけど、せっかく来たんだし、こんな清流を目の前にして引き下がるのは情けない!ということで、この辺りに自転車をデポ。
出発点の漁業監視所を目指したのだ。

激流アゲイン

幸いに、小雨も落ち着いてきて曇り空になってきた。
いそいそと出発点に向かうその途中、道の上から眺めたのがこの激流だ。↓
崖下から「かかってこいや!」と挑発してくる憎いやつ。
ホワイトウォーターにもほどがあるぞ!真っ白やん!!

大塔川2020年9月 序盤の激流

去年初めてこの流れを見たときはビビりまくったね(笑)。素人のくせにこんな瀬に一人でチャレンジしたなんて、無謀極まりないよね。
前回はビギナーズラックで沈せずに漕ぎ抜けた。

その時よりも水量が多くてゴウゴウとした流れになってるじゃないの!
でも今回は2回目。
あれからいろんな川に行って、いろんな瀬を漕ぎ抜けた経験値がある。
そうさ、僕はもう素人じゃないんだ!

と改めてこの激流を睨む・・・んだけど、

・・・やっぱ怖いよぉ〜

とビビりまくりの52歳。

しかしここから入念にスカウティング。
ちょっと左からインして、岩を避けつつ右にターン、その先の落ち込みをクリアし、その先の岩を左に避けつつ漕ぎ抜ける!というのを頭にたたき込んだ。
(このルートが正しいかどうかは分からないが 汗)

僕が大塔川を下るときのルートは、スタート直後にこの激流がやってくる。
なので、かなり緊張しながらのスタートになるのだ。

大塔川の清流

漁業監視小屋があるスタート地点

大塔川スタート地点

幸い、雨が止んできた。晴れてたらもっと綺麗に見えるんだけど・・

で、ここまで話を引っ張っておいて、その激流を漕いでいる写真も動画もないっていうね。
まだGoProを買ってないので、漕いでいる臨場感ある動画を撮れないっていうね。
次こそは、ちゃんとした動画をお届けします!

結論から言うと、沈することなく無事に漕ぎ抜けました。
前回よりも水量が多くて迫力満点。水量が多いと言っても、岩がゴツゴツしているので、岩を避けつつのテクニカルな瀬でしたわ。(なんで偉そうに上から目線? 笑)

清流アゲイン

大塔川は、序盤の瀬を漕ぎ抜けると、あとは天国が待っている。
厳しい瀬はほとんどなく、穏やかな流れと超清流、そして見事な渓谷美に心を奪われるのだ。

大塔川の清流

大塔川

大塔川の渓谷

雨続きだってのに、この美しさ。こんな美しい川を下ると、普通の川じゃあ満足できない体になってしまう。
和田川・赤木川の方がもっと深いブルーのような気がするかな。
大塔川は、どちらかと言うと色が浅い感じ。当然、どちらも心奪われるほどの清流だ。

和田川も渓谷が美しいけど、大塔川の方が川幅が狭くて、より秘境感を感じる。
あくまで主観的感想だけど。

大塔川の清流

ちょっとだけ日が差してきたようだ。

やらかしの三重奏

気分良く漕いでいるんだけど、またいつ雨が降ってくるのか分からないので、早めの昼食と洒落込もう。

お昼休憩の河原

ここを昼メシ場所とする!

大塔川の清流

清流を眺めつつ食べるメシは最高なのだが・・・

いつもは、河原で枯れ枝を集めてウッドストーブで焚き火をするんだが、雨続きで木が湿気ているだろうと、ガスバーナーでお湯を沸かすことにした。

カタダインの携帯浄水器に水を入れ、いそいそとOD缶を用意してから気がついた。

・・・・オレ、バーナー忘れてきてね?

またやらかしてしまった・・・
川に来て、忘れ物をしなかった時がないポンコツ野郎。

バーナー忘れ

焚き火道具も自宅に置いてきた・・・
前もバーナーを忘れ、水でカップラーメンを食べるという風流な「冷やしカップヌードル」を楽しんだ僕だが、今回は流石に凹んでしまい、水でラーメンを食べる気が無くなってしまった。

ただ幸いに、おにぎりとパンを持ってきてたので、それで空腹を凌ぐことにしたのだ。

ここで小さく、「やらかし〜♪」とピアノの音が聞こえてくる。

大塔川

こんなポンコツ野郎に、大塔川は優しいせせらぎで癒してくれる。

さて、わびしい昼飯を食べ終えた僕は、川の写真を撮るべく「さて」と立ち上がった。

その瞬間、ガシャっという音が・・・
iPhoneを河原に落としてしまい、画面が割れてしまった(泣)。
僕は、iPhone3Gsからの長年のユーザーで、今まで一度も画面を割ったことがないのが1番の自慢だっただけに、ショックは大きい。

ここで、「やらかし〜♪やらかし〜♪」とピアノの音にかぶせて、バイオリンの音色が聞こえてくる。

大塔川

おおらかな流れで傷心の僕を包み込んでくれる大塔川。

さて、またいつ雨が降ってくるか分からないので、昼寝はやめて漕ぎ出すことにした。
ここで違和感が・・・

パックラフトのシート

うん、パックラフトのシート。空気が抜けて萎んでるよね(号泣)

そう、前回の和田川・赤木川の川旅でパンクしたシート。
アロンアルファで修理して、直ったと思ってたんだけどアロンアルファでくっ付くわけないよね。
あとで友人のこの話をしたら、冷たい目で「アホちゃう?」って言われたよ。

ここで、「やらかし〜♪やらかし〜♪やらかし〜♪」とピアノ・バイオリンにかぶせてチェロの音色が聞こえてくる。

そう、壮大な「やらかし三重奏」の完成なのである!

(自分で書いてて情けなくなってきた・・・。こんな駄文に時間を取られている読者が不憫すぎる。)

清流王国・和歌山の主軸を担える川だ!

「やらかしの三重奏」が天に届いたのか、天気が持ち直してきた!!

大塔川の清流

大塔川の川面

漕いでいてため息が出るほどの綺麗さ。
綺麗じゃない川の場合、川底を見ながら漕ぐことってないんだけど(下を見ても濁ってて川底が見えないから)、大塔川の場合は、川底をうっとり見ながら漕いでいるのに気づいた。

そう、清流を漕ぐ時って、下ばっかり見てるのだ(笑)。

動画もちょこっとどうぞ。

大塔川2020年9月-3
大塔川2020年9月-5

まだ鮎釣りのシーズンなんだけど、平日と天気がイマイチってのが手伝ったのか、釣り師はゼロ。
当然、川下りしている人もゼロ。
いつもの通りの、完全ソロツーリング(ボッチで寂しく川下り)だ。
裸でパックラフトに乗っても、通報されることはないという安心感。(裸にはならないけど 笑)

しかし、このレベルの清流が和歌山にはたくさんあるというのは、なんと贅沢なことか。
昔和歌山は「野球王国」と呼ばれてたけど、今は「清流王国」を名乗ってもいいんじゃないか?

その中でも大塔川は頭ひとつ抜けて綺麗だ。王国の4番バッターを任せても異論は出ないだろう。

清流・大塔川

大塔川

上流にダムがない渓谷の川、人口がめちゃくちゃ少ない、下手に開発されていない、熊野の豊かな山々などの条件があるから、こんな綺麗な川が保たれるんだろうね。

写真が下手なもんで、この清流っぷりの実際をお伝えできないのが悔しいところだ。

大塔川

結論!「和歌山清流コンテスト」の優勝は!?

いつ雨が降るか分からないので、今回はあまりのんびりすることなくゴールを迎えた。
スタートからゴールの老人ホーム付近まで、3時間ちょいのダウンリバーだった。
それでも大満足!

やはり清流は、心にたっぷりと栄養を与えてくれるのだ。

さて、今回の川下りは「和歌山清流コンテスト」の優勝者を決めるというミッションがあった。
決勝進出者は、和田川・赤木川連合軍と大塔川だ。

では発表しよう!
この川が「和歌山清流コンテスト」の優勝者だ!!!

 

どぅるるるるるるるるるるるる・・・・・・

 

・・・・

 

無理!
僕には無理!!

だって、甲乙つけがたいんだもの。
北川景子と新垣結衣、どっちが優勝?って言われているようなもんだぞ!
そんなん無理!

和歌山には他にも、長澤まさみや深田恭子や綾瀬はるかや広瀬すずのような川があって、誰が優勝してもおかしくない面々が揃っているのだ。

ただ、「渓谷の風景の美しさ」でいうと、ナンバーワンじゃないかな。

ということで、大塔川。
和歌山の清流の中でも1、2を争う美しい川でした。

おまけ

結局、萎んだシートのまま大塔川を下った僕。
ここで大切なことを学んだ。

  • シートがないと、隠れ岩がダイレクトにケツに当たって痛い!
  • シートがないと、川の冷たさがダイレクトにケツに伝わって寒い!

ということだ。
今回はマイケツに気の毒なことをした1日旅だった・・・

(なんちゅう終わり方や 笑)

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